
原因①:腸脛靭帯炎(ランナー膝)
■ 腸脛靭帯炎とは?
腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)は、主にランナーに多く見られるスポーツ障害で、膝の外側にある「腸脛靭帯」が大腿骨の外側と擦れ合うことで炎症を起こす状態です。特に長距離ランナーやサイクリストに多く、「ランナー膝」とも呼ばれます。
■ 原因・メカニズム
- ランニングや自転車などの繰り返し動作により、腸脛靭帯が大腿骨外側顆と摩擦を起こす
- 下り坂や硬い路面での走行が引き金になることが多い
- O脚や股関節・足関節の柔軟性不足もリスク要因
■ 主な症状
- 膝の外側にズキズキした痛み
- 特に走行中や走行後に痛みが強くなる
- 押すと痛む(圧痛)
■ 対処法・治療
- 安静・運動中止:まずは負荷を減らし、炎症を抑えることが第一
- 氷冷療法:アイシングで炎症を軽減
- ストレッチ:腸脛靭帯や臀部、股関節周囲のストレッチ
- リハビリ:理学療法士の指導のもとで筋力バランスの改善
- インソールや靴の見直し:足の使い方を矯正
原因②:外側側副靭帯損傷
■ 外側側副靭帯とは?
外側側副靭帯(がいそくそくふくじんたい)は、膝の外側にある靭帯で、関節の横方向の安定性を保つ役割があります。スポーツや転倒などで膝に強い外力が加わると、この靭帯が損傷することがあります。
■ 原因・メカニズム
- 膝が内側に押されるような力が加わる
- サッカーやラグビーなど接触プレーが多いスポーツに多発
- 捻転や転倒による損傷も
■ 主な症状
- 膝外側の鋭い痛み
- 腫れや皮下出血
- 歩行時の不安定感、膝がガクッとする
- 触ると痛む(圧痛)
■ 対処法・治療
- 急性期はRICE処置(Rest, Ice, Compression, Elevation)
- 装具による安定化
- 筋力トレーニングによる再発予防
- 靭帯の損傷度合いによっては手術が必要
原因③:外側半月板損傷
■ 半月板とは?
半月板は膝関節の内側と外側に1つずつ存在し、クッションの役割を果たしています。外側半月板損傷は比較的少ないですが、特定の動作や怪我により損傷することがあります。
■ 原因・メカニズム
- 回旋動作(膝をひねる動き)で損傷
- 加齢による変性(中高年に多い)
- スポーツ中の急な方向転換や着地で損傷
■ 主な症状
- 膝の外側〜奥にかけての痛み
- 膝の引っかかり感、ロッキング現象(膝が途中で止まる)
- 曲げ伸ばしで「コリッ」「パキッ」と音が鳴る(クリック音)
- 腫れや違和感を伴うことも
■ 対処法・治療
- 画像検査(MRI)での診断が重要
- 保存療法(リハビリ・消炎鎮痛薬)
- 症状が強い場合は関節鏡手術(半月板部分切除・縫合)
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